2016年11月23日
今回は過去に取材した選手の中から注目選手をピックアップしました。
広島・98期 松浦悠士選手 1人目は広島98期 松浦悠士選手です。
2015年の2月に行われた四日市記念でお話をうかがってから1年9ヶ月が経過しました。インタビュー当時は一度A級に落ちてS級に返り咲いたばかりでした。
あれからメキメキと力をつけた松浦選手はFⅠ戦で優勝、記念の決勝にものり、今年開催されたグレードレースは全日本選抜競輪以外すべて出場しています。
前回のインタビューから今日までを振り返っていかがですか?
「自分で思っていたより伸びたかなと思います。ただ、今年1年自力でやってきて壁を感じている部分もあります」
前回よりもはるかに力をつけた印象ですが?
「1回A級に落ちたことが大きかったです。もう戻りたくないという気持ちが強くなったので。A級に落ちたときに結婚するってなったのもあって今のままじゃダメだと意識の変化がありました」
他に変わったと思うところはありますか?
「精神的な部分が大きいですね。以前は今、立っているこの場所が未知数でどんな感じなのかまったくわからなかった。1年と少し戦ってきた中で、こういう感じというのが段々わかって手の届かなかった場所へたどり着いた感じです。以前は負けていちいち落ち込んでたりもしました。今は精神的に強くなったと思います。S級S班の人とあたっても、相手は強いんですけど自分が負けるパターンと勝つパターンがある。勝ったところを突き詰めていけばもっと上にいけると思えるようになりました」
アドバイスをもらっている人はいますか?
「アドバイスというか、記念のときに脇本さんと一緒になって『俺たちはチャレンジャーなんだからドンっとぶつかって行けばいいんだ』みたいなことを言われたことがあって、自分にとってすごく意味のある言葉でした。上のレースを走るようになってから強い人の言葉を聞く機会が増えてそれが自分にいい影響となってます」
競輪祭に向けて準備万端ですか?
「はい。今回からナガサワからマキノへフレームを変えました」
この大事な場面でフレームを変えたのはなぜですか?
「もっと上にいくために変化が欲しかったからです。フレームを変えたのは2年半ぶりです」
新しいフレームで何をしたいと考えていますか?
「確実に縦に踏む力を強化したいです。3番手でも差すというより短い距離を捲る感じ。練習ではすごく進むし、今のところ新フレームは悪いところが見当たらない感じなのでレースが楽しみです」
競輪祭の目標は?
「力を出し切るレースをして準決勝か決勝まで勝ち進むことです。GⅠの決勝を走りたいというより、そろそろ走らなきゃって思ってます。決勝にのれないレベルとは思ってないので、展開をモノにして勝ち進みたいです」
グランプリへの切符、チャンスは全員にありますね?
「はい。狙ってます」
前回のインタビューのときとは別人かと思ってしまうほど顔や言葉に自信がうかがえました。経験と努力が松浦選手を変えたんだと思います。新しいフレームで挑む初めての競輪祭。決勝戦を走る姿が見たいです。ガンバレ松浦選手!!
京都・101期 山本伸一選手
2人目は京都101期 山本伸一選手です。
昨年10月に行われた千葉記念でインタビューさせていただいてから約1年。FⅠ戦では決勝の常連となりS級初優勝も決めました。8月に行われた松戸オールスターではGⅠ初挑戦ながら初日、2日目と1着で勝ち上がり準決勝進出と快進撃を見せてくれました。今回の競輪祭が2度目のGⅠとなります。
1年を振り返っていかがですか?
「しっかり目標を掲げてやってきたことが結果に表れていると思います。飛躍するための助走の1年でした」
掲げた目標とは?
「タイトルを獲れる選手になることです。2年後を目標にまだ準備段階にあります」
初めてのGⅠでしたがオールスターを振り返ってどうです?
「持ち味が出せたかなと思います。近畿の先輩の前で走るという目標がひとつ叶いました」
今回の目標は?
「オールスターの成績を超えること。インパクトのあるレースがしたいです」
周りの選手のマークもキツくなってきていると思いますが?
「これまでは挑む立場だったのが、挑まれる立場に変わったなと。だからといって受けるんではなく攻めるレースがしたいですね。持ち味が出せるよう頑張ります」
京都の先輩から何か言われてますか?
「練習はひとりでやることが多いので競走のときにレースの組み立てのこととかアドバイスをいただいてます。村上義弘さん、稲垣さん、南さん、偉大な先輩の言葉はありがたいです」
プレッシャーはありますか?
「オッズを見て本命になってたりするときはプレッシャーを感じます。つい勝ちにこだわってレースが小さくなってしまうので、メンタル面をしっかり鍛えたいです。プレッシャーを楽しみたい。」
四国アイランドリーグで活躍した野球人生に幕を閉じて競輪界へ飛び込んだことは正解でした?
「正解かはまだわかりません。今からが本番って感じですから。ただ、勝負する場所を与えて貰えていることに感謝しながら日々を過ごしています」
小学生の頃から野球一筋で、27歳から競輪という新たな挑戦をスタートさせた山本選手。本気で挑めばいつだって【遅い】なんてことはないと思わせてくれる気持ちのこもった走りが魅力のひとつです。
1年前に思い描いた通りの場所に立てていると話してくれました。このまま目標に向かって突き進んでほしいです。ガンバレ山本選手!!

次回は12月6日小田原スポニチ杯・サテライト横浜Cよりお届けします。お楽しみに!!